2021/12/22


2021/09/25

薪を焚き、オンドルと暮らす登り家

木の家設計グランプリ2021 銅賞


住まいの暖かさが、だんだんと仕事場の暖かさに変わっていく。斜めに駆け上がる登り窯をモチーフに、なだらかな傾斜地に建つ、夫婦二人の住宅です。

旦那さんは在宅のデザイナー、奥さんは専業主婦です。平日、旦那さんは仕事場で過ごし、奥さんは台所やリビングを中心に生活します。オンドルとは、朝鮮半島の伝統的な床暖房のことで、三国時代から存在する歴史ある暖房法であり、長く重宝されています。そんなオンドルを中心に置いた暮らしの提案。


2021/04/07

インナーテラスに薪棚のある住まい


「道路-薪棚-庭-居間と薪ストーブ-食卓-台所」を地つながり(土間)に構成し、薪作業の効率性と薪暮らしが住まいの中心になるような生活空間を追求した。内部の熱環境に関しては、初めに薪ストーブの暖気が居間を暖め、吹き抜けを通って各部屋に流れる環境を整えた。


2020/09/01

-日本の経験を移植する-

コペンハーゲンに坂道を


コペンハーゲンの都市を支える住居形式として、中庭型の集合住宅がある。この形式は都市部で子供がのびのびと過ごせる、住人同士の交流が生まれるなど住人にとって生活を豊かにする交流の場(=スクランブル)である。

私たちが住む日本の都市は、地形の変化を持つことによって、都市空間に"スクランブル"を持っている。その特徴をコペンハーゲンに移植し、新たな経験を与え、その建築が大きな"スクランブル"を生む。


共同制作者:鷹野魁斗


2020/06/05

水と生きる 大屋根の家


人の暮らしは、都市化や広域な宅地化により、雨を排除してきた。河川や水路は蓋をされ、我々は普段使う水がどこから来て、何処に行くのかを意識することもなくなった。都市型洪水や合流式下水道による河川汚染問題、そして水を大切に使うという意識を失った現代社会において、もう一度水との関わり方を見直す必要があると考えた。


共同制作者:田丸文菜


2020/01/28 2020/03/31

​谷戸の傍らに 

感境建築コンペ2019 提案部門 優秀賞
減災デザイン&プランニング・コンペ2020 入賞


​浦賀道を歩くと、” 屋根のかかった抜け道と大きな木棚 ” が見えてくる。ここでの出会いの蓄積は、生活、そして街を育てていく。


2019/03/23 

みんなのまほろば −都市近郊の住宅街における公共空間−

多摩美術大学 卒業制作優秀作品


敷地は板橋区向原。ここは穏やかな住環境が整っているものの、町の公共空間が減少している。こうした状況に対し、子供の遊び場を中心とした構成と住宅街に対する建築の佇まいを軸に、公共空間を設計した。


2018/07/03 

薪で警鐘 まちのストレージとなる家

フェーズフリー住宅デザインコンペ 2018 入選


近年、雑木林や森林の間伐処理が滞り、日本の林業は衰退している。この住宅は、自然環境の循環を取り戻すべく、考案した実験的都市住宅である。プランは中庭を囲む構成。それに加えファサードとして大きな薪棚を設置。通常、薪棚はプライバシーのフィルターとして役に立ち、住人は冬に向けて薪を貯める。薪材は製材過程で出てくる余った端材や土木課、河川組合から提供してもらう。このような都市での生活は、災害国である日本の暮らしの革新になるのではないか。都市レベルにまで発展する可能性を持つ住宅の提案である。


2017/10/25 

薪棚のある高架下

東日本JRに提案した作品


インフラ整備によって生まれた高架下は、薄暗く、駐輪場や空きスペースになることが多い。そうした負の遺産とも言われる高架下を活かすために、私は、近隣住人の暮らしの支えとなり、同時に森の循環を促すことができる空間として薪棚のある高架下を提案した。高架下は、雨をしのぎ、日陰や風通しを確保しやすい。高架下の環境を見直すことで、そこが薪の乾燥場所として適しているのではないかという考えに至った。薪は、間伐処理問題が進行している日本の森や雑木林から運搬され , 高架下のアーチに合わせて設置した薪棚に貯蓄するというシステム(森と都市のインフラシステムはいずれ考えたい)。薪を割り、貯蓄するという原始的な行為が高架下の日常を形成し、住人同士の接点を作り出す。やがて、そうした日常が東京のまちの風景を変える一つの手段になるのではないでしょうか。


2016/12/02 

路地なかの家

ユニバーサルホームデザインコンペ 2016 ユニバーサルホーム賞


戦後の核家族化により、一戸建て住宅が主流になった現代。しかし一世帯あたりの人数が減り、近所同士の関わりが希薄になった今、この住宅のあり方は様々な問題を抱えています。母子家庭の育児問題や高齢者の孤立化など、行き場を失った小さな家族がまちに溢れています。そこで私たちが考えたのは、小さな家庭同士を穏やかにつなぐ、路地中の家です。動線を外に出すことで、お互いの生活がところどころで垣間見れます。母子家庭、老人夫婦、新婚さん、さらには単身同士のシェアハウスにまで発展します。この路地なかの家は現代の数あるライフスタイルに適応する、新しい共同住宅の提案です。


共同制作者 田丸文菜